Chef Au-Sam Harada
シェフの食材大好き!

vol.31 鳩

最高の家禽"鳩"。
普段見かける機会が多いせいか、
なかなか料理素材としてのイメージが一般的では
ありませんが、素晴らしい食材です。


鳩の串焼き 肝いりジュ






鳩のサルミ仕立て
ポロネギと栗添え
 食材としての認識が一般的ではないせいか、スーパーにも並びませんが、鳩は最高の家禽素材だと思っています。

フランス料理の浸透で鳩料理のオーダーが来ないと言った声は最近では聞かなくなりましたが、一昔前はなかなかオーダーをいただけなかった食材の一つです。

鳩といっても公園などで見かける鳩を捕って食べるわけでなく、フランス料理の鳩料理は農家で飼育されたれっきとした美食用の鳩を使います。

鳩の飼育はとても難しく、卵から雛にかえるまでは人工的な飼育ができないのでどうしても親鳩の力を借りなければなりません。鶏などと違って格段に手がかかるので価格はその量に比べてどうしても高めになってしまいます。

ところで鳩胸という言葉がありますが、鳩の胸肉は本当に美しく、透明感と濃密さが同居したような真紅の色を呈しています。この厚い胸があの大きな翼を支えているわけで、なるほど脂肪が少なくみっちりと締まっており、料理人的には肉のほうからいかにも旨く焼いてくれと語りかけてくるようです。

この鳩肉、代表的な料理はやはりその赤身を活かしたローストというコトになりますね。上手に焼いたそれは肉汁に富み、香り高く、噛むほどに滋味にあふれて、その味わいが深まってくるようです。

その分クセというか香りが強いので人によってはレバーの様な印象を受ける方がいても不思議ではないのですが、そこは料理長の腕の見せ所、いかにそのクセを引き立てるかというのが仕事のポイントになってきます。

昔から血の香りの濃い食材には赤ワインをと言うのがフランス料理での伝統の一つにありますが、BraserieBecでもそこに従い、少量のポルトと赤ワインをベースにしたソースをさらっと焼いた鳩に添えています。これがなかなか旨くって…って自画自賛のような文になってしまいましたが、言いたかったのはそうではなくて、フランス料理の伝統は偉大だなぁっていいたかったんだけどなぁ

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